軍艦島アーカイブス

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軍艦島アーカイブス 第4話

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超高密度都市の生活

軍艦島アーカイブス第4話ムービー:超高密度都市の生活

第4話「超高密度都市の生活」

立体的な空間利用

軍艦島は、最盛期には非常に高い人口密度を誇っていた。これは、他の地域と比較しても桁違いの密度である。限られた土地に多くの人々が生活するため、軍艦島では様々な工夫が凝らされていた。

軍艦島は、平坦な土地が少ないため、建物を高層化し、限られた土地を最大限に活用していた。高層のアパートは空中廊下で結ばれており、島全体が立体的に繋がっていた。また、岩盤を削って住宅や通路を設け、地形と建物を一体化させていた。

限られた空間での生活の工夫

住居は決して広いとは言えなかった。しかし、住民たちは限られた空間を有効活用するために、様々な工夫を凝らしていた。例えば「日給社宅」では、共用廊下などを炊事や洗濯などの日常生活の場、子どもの遊び場、住民同士の情報交換の場として活用していた。この共用空間は、広い割合を占めており、当時の住宅と比較しても広い面積だった。また屋上庭園も作られ、限られた緑を楽しむ場となっていた。

共同体意識

軍艦島は閉鎖された空間であったため、住民同士の結びつきが非常に強かったと言われている。限られた資源を共有し、助け合って生活する必要があったため、自然と共同体意識が育まれたと考えられる。また企業城下町という性格も、共同体意識の形成に影響を与えたと考えられる。住民のほとんどが同じ企業の従業員とその家族で、生活の基盤が共有されていたため、一体感が生まれやすかったと言えるだろう。

海の脅威との戦い

軍艦島は周囲を海に囲まれた環境であったため、台風や高波による被害に悩まされていた。住民たちは護岸を築き、建物を補強するなど、様々な対策を講じてきた。しかし、それでも被害を完全に防ぐことはできず、度重なる台風の被害に苦しめられてきた。

このように軍艦島は、超過密度の都市でありながら、住民たちの工夫や共同体意識によって、生活が成り立っていた。海の脅威と隣り合わせの厳しい環境ではあったが、そこには独特の文化が育まれていたと言えるだろう。

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